何度も目が覚めつつも眠り、5時半には目が覚めてしまった。
さて今日の第一課題として7時までになんとか便通を・・・。
でも昨夜の食事が少ないし朝食も抜き、朝のコーヒーも無い。こんな状況じゃ腸が全然動く気配がない・・・。
少し便意を感じ6時半頃トイレへ行き頑張ってみる。
我が家にはウォシュレットがついているし便座も常に温かい、しかし病院には・・・ない。
冷たい便座に座ったとたんに少しあった便意がすっかり引っ込んでしまった^^;;
便座が温まるまで座って、力をいれて・・・・出す。
一度出すと腸も動き始めるのか普通に便通があった。
これで第一課題クリア。
というのは左右の結石があるので、今後も入院と破砕は何度かやる必要があるだろう。 今回の破砕入院で普通の生活なら恥ずかしい思う事など全て済ませておけば次回の破砕入院時には、ひらきなおれてしまうから^^; まぁ、次回に持ち越しと言うことで(笑)
朝食も無いので暇なまま、レントゲンを撮りに行き、そのままベッドで過ごす。
煙草もあまり吸わないようにと言われていたので、とにかくベッドで時間待ち。
まもなく看護婦さんが来て、筋肉注射。
『いてっぇ!』思わず声が出てしまった。
注射は耐えられる方なのでちょっと自分でもびっくり。
『ごめんなさい』と何度も看護婦さん。
いやいや、あなたが悪いわけではありません(^^ゞ
下着はトランクス(ボクサーブリーフ?)1枚で浴衣のような病衣に着替えて待機。
病衣を脱いで下着のままお湯に浸けられるらしい。
持参する必要な物にバスタオル2枚とビニール袋と言う物がある。
お湯に入るタイプの破砕装置のときはこれが必要となる。
バスタオルは体を拭く為、ビニール袋はぬれたトランクスを入れる為で着替えは当然着替えの為。
そう言えば、このお湯に入るタイプの破砕装置の場合、前開きなしのボクサートランクスとかがおすすめです。
完全に水着感覚ですから。
どこか他の病院では、お湯に入るタイプの破砕装置で破砕する時は「水着又はトランクスを持参」のような事が書いてありました。
女性の場合はパンツ&ブラでやるらしいが、ビキニタイプの水着でもいいようです。
その方が恥ずかしさも無くて良いと思いますよ。着替えは下着で良いでしょう。
金属はついてないような物の方がいいのではと思います。
それと体をきつく締め付けないものを選ぶ事。
これは言われたわけではないが、この手の治療の時ってなるべく体を締め付けないようなものを身につけるのが常識だったような気がする。
午前9時半頃にストレッチャー(寝たまま運ぶ奴)が来て、そこに寝かされ、そのまま運ばれる。
手術前って確かにストレッチャーで運ぶ物だけど、痛みも無くいたって元気な状態で運ばれるのはなんか、「おおごと」だなぁ〜と思った。
でも痛み止めの筋肉注射のあとってふらつく事があるそうで、転んだりすると問題になるのでその為。
エレベーターが来た。
すると喫煙所で知り合った長期滞在者の方々が丁度降りてきた。
等と・・・言ってるし・・・(笑) どうも中高年にはすぐ好かれる。
『いってきま〜す』と返事しつつ、この人(横に居る看護婦さん)が婦長さんだったのか・・・なんとなく貫禄に納得。
地下1階に運ばれて、破砕室へ。
主治医らしき先生に挨拶する。
実は・・・主治医と会うのは今日が初めて(笑)
他の病院から紹介できたので、初診は医院長だった。
その日はこの主治医は外来にいなかったし、医院長は破砕はやらないみたい。
医院長と相談して破砕日を決めたし、前日の説明などはなかったのでこの時が初めてという事になりました。
あとで知ったのだけど副院長さんです。
すぐ病衣を脱がされトランクス1枚に。(寒いっ)
点滴の針が刺され、点滴開始。
『麻酔のチューブを入れますね』と言われる。。
いよいよ痛い背骨付近の注射(硬膜外麻酔)か・・・・コワイ(T_T)
背中に穴開けてチューブを入れる為に事前にチクチクッっと予備麻酔をされる。麻酔の為の麻酔・・・・みたいな物でこれがあることは知らなかった。 そのあと、ぐいぐいと背中が押されチューブ?が入った。 ここまでは痛いというほどのことは無い、ただ背中に刺される時無意識に体が逃げようと反応していた。 その後に『麻酔液が入るとき少し痛いですよ』と言われ、麻酔が入れられる。 確かに神経に直接触れられるような痛みはあった。 しかし、痛いというほどのものでもなかった^^;
先生が『痛いでしょ?』と聞いたので『はい』と答えたが、 『これなら筋肉注射のほうがずっと痛い』と言うのが率直な感想でした^^ゞ
背中の麻酔(硬膜外麻酔)は痛いよ〜〜などと聞いていたのですが、これのどこが痛いのか?って感じだった。 石の痛みや筋肉注射のほうがよっぽど痛いんじゃないだろうか?人によるのかもしれないけど、この硬膜外麻酔は危険度があるけれど、それほど痛いものではなかったです。
この麻酔は痛みも感覚もなくなるものじゃなくて感覚は残ったまま、痛みとかだけを止めてしまうものらしい。
『足重くなった?』と聞かれたが、全然重くない^^;
消毒ガーゼ(注射の前の冷たい奴)で冷たさを感じるかどうかを数回チェックされる。
3度目くらいでやっと、冷点が鈍ってきたようだ。
冷点が鈍れば痛点も鈍るらしい。
だから、氷とかで冷たさチェックするらしい。
お酒を飲まない人間の割には、麻酔の効き方が遅かったような気もする。
神経が高ぶっているのかな?確かに多少わくわくしている(笑)
先生と助手2人と看護婦さん2人で、クレーンのような物に乗り換えさせられる。
このクレーンに乗ったままお湯に沈められるらしい。お湯に入った時に体が浮かないようにベルトで軽くクレーンに固定される。 これはSMの道具では?なんて思った(^^;
クレーンが動いて湯船の上に移動、湯船にゆっくり降ろされる。 どの程度の温水かわからなかったので、水が温かい事を祈っていたら、なんと、丁度良い湯加減。 腰の部分が一番低くなるような形(機械にお姫様抱っこされているような格好)で仰向けの状態なので、膝頭と胸から上の部分がお湯から出ている。 血圧計を腕に巻かれ、胸には心電図用の電極。
『いい湯です・・・』(^^)
さて、試し撃ち。『こんな感じの衝撃ですから』 と先生。
『傍にいますから、痛かったら言ってください』と看護婦さん。
ふむふむ、こんな程度なら痛くもかゆくもないや(^^)
この時点で10時前くらいだったと思う。
「パンッ、パンッ、パンッ、パンッ」と衝撃波が背中を打つ。
背中の表面自体は決して痛いというほどのものではない。
体内のほうも特に痛くは・・・・。
照準がどこに合わせられているかによるのだろうけど、少しすると、1発ごとに腎臓にひびく(涙)。 また、衝撃波の位置や強さを微妙に変えながら撃つのでツボに入った時は、かなり痛い。 それでも、1発1発は結石で激痛が走る時に比べれば、ずっ〜と軽い。 ただし連続でパンッパンッと撃ち続けるので、痛みが引かないうちにすぐ次の痛みという感じで安らげない精神的に痛みが蓄積すると言った感じ。
やはり、初めての経験なので先の事は予測不能。
痛くないと思えば、痛くなってくるし。
そろそろ痛みの蓄積の限界かな? と思って看護婦さんに
『痛いです(T_T)』と告げる。
衝撃波が停止し静かになる。
背中の麻酔チューブの先についている麻酔の入った注射器が押され麻酔が追加される。 先生がオペレーター室から出てきて『じゃぁ、少し休みましょう』と。ほっと一息つけた。
衝撃波が無いと、この半身浴の状態ってものすごく気持ちがいい(^^)
しかも麻酔が入ってるからお風呂でゆっくり眠る感じ。ほんと極楽です(^^)。
クレーン上での姿勢がリクライニングシートを倒したような状態だからなんて言うか・・・破砕室でなければリラクゼーションルームとしか・・・^^ゞ
すぐ近くに先生が来て何かしゃべった。
( あれ?)
先生が『はじめます』と言った時、やけに遠くに聞こえた。
実はこの時あまりに気持ちがいいのでほとんど眠りかけていた状態だった。
先生には痛みを我慢して目をつむっているように見えたことだろう・・・。
しばらく半分眠った状態で治療が続いていたのだが照準の位置が少し上のほうに来た時に、吐き気が・・・。
私の場合腎臓が腫れたり痛んだりする時って必ずといって良いほど吐き気を伴う。
看護婦さんが、吐いてもいいようにステンレスのお皿みたいのを持ってきた。
看護婦さんにお願いして、胸の上にそのまま置いておいてもらう事にして再開。
さて・・・次に気づいた時は30分ほどたっていただろうか?
嘔吐用の皿を胸に載せたまま熟睡していたらしい・・・。
痛みで目が覚めたようで、また少し休憩してもらってすぐ再開。
じぃ〜っと2時間も耐えるのは結構大変ではないだろうかと思っていたが眠ってしまうと治療時間は短い(笑) 気づいたら11時半近く。 かなり痛くて目が覚める。 看護婦さんを呼ぶと、先生の所へ行ってくれる。
がっ、、、、看護婦さんが戻ってきて『あと少しだからこのまま続けるそうです』と。
『え゙っ まじ? ( ̄□ ̄;』
今回は限界近くでギブアップしたのにまだ続けるなんて。。。。orz
1発1発、苦痛に顔が歪む。。
もう少しお湯に浸かっていたい気もした(^^) 途中の眠っている事自体にあまり気づかなかったので「誰かが時計をすすめてしまったのか?」という感じだった。
『じゃ、終わりにします。6千数百発撃ちましたから、割れていると思いますよ』
6300か6800発だったかと思うが、ほんと眠かったのではっきり覚えてない^^;
「お疲れ様〜」と数人に言われたかな?
俺は何も疲れてません、いいお湯でした(^^)
『皆さんの方がお疲れでしょ〜』と思った。
クレーンから下ろす為に助手や看護婦さんが周りを取り囲む。
背中の麻酔がはずされる。
ストレッチャーにはすでに浴衣が開いた状態で広げてある。その上にバスタオルが1枚敷いてあリ、その上に仰向けに降ろされる。
『うっ。麻酔で下半身がしびれてうまく動かない』
『パンツ脱がしますから腰上げられますか?』と看護婦さん。『ん?このままで下半身丸出しじゃん!』 と思っていたら用意していたもう1枚のバスタオルが腰の上に置かれる。 下半身は動かないが何とか少し腰を上げた。 2人の看護婦さんにパンツの両端をもたれて、バスタオルの下でずりおろされる。(なるほど〜 このためのバスタオルだったのか)
バスタオルの上から軽く押さえつけるようにして水をふき取ってくれる。
しかし・・・どこを押されているのか麻酔でよくわからん。^^ゞ
麻酔も痛みも疲れも何もなければ、妄想モードに入りそうだけど、、無理。 拭き取ったあとに、用意していた着替えのパンツを、バスタオルの下をスライドさせてはかせてもらう。 この時バスタオルがあったかどうか実はさだかではない^^; もしかしたらバスタオルなかったかも(笑)
麻酔のせいで腰から下がしびれていて、あまり感覚がないので目で見ないと何をされているのかよくわからない(^^)
感覚がないと恥ずかしさも全然起きないものらしい。それに意識自体はっきりあるつもりだが、麻酔で朦朧として眠い。
病衣に袖を通し布団をかけられる。。。
(う〜ん、このぬくもりは気持ちいい)
看護婦 :『大丈夫ですか? 痛みませんか? 』
私 : 「眠いです・・・」
看護婦 :『・・・・・・ 』
この時は目を閉じるとすぐ眠りに落ちはじめる状態だった。
看護婦さんたちには苦しそうに見えたんだろうね。でも眠いだけだった(^^ゞ
多分、看護婦さんたちは、この破砕術の痛みの程度とかは良く知らないのかも?
見てる人の方が『痛そう』って感じるのかもしれない。
1階のレントゲン室に運ばれ、レントゲンを撮り病室へ。
点滴を今やってるのを含め3本やるそうだ。 これから2時間はベッドで安静にして、当然水分も駄目。 煙草もなるべく控えてくださいと言われた。
衝撃波は腎臓にも多少影響があるようで、そういう意味での安静と経過観察と、麻酔による足の痺れがきれるまで歩行は危険と言う事ではないだろうか? 破砕後の2日間の入院も、石が出るのを待つというよりは腎機能などに影響が出ていないかどうかの様態を観察する為のようである。もちろん石が尿管に詰まったりした場合も想定しているだろう。
まだ足もしびれて立ち上がれないし、眠くて起きてる気さえしない。
トイレは行けないので、行きたくなったらナースコールで尿瓶を持って来てくれるらしい。まだ尿瓶と言う物は未経験でなので、今回初体験かも?。
汚そうに摘ままれるのかな?自分でやるのかな? なんて考えていたら、睡魔に襲われ眠ってしまった。^^ゞ
しかし、ほんとよく眠る・・・。
看護婦:『もう2時間たったので水分も取っていいですよ 』『痛みはないですか?』
私:『ぜんぜん(^^)』
点滴もいつの間にか新しい物に交換されていて既に半分終っていた。。
飲水もトイレも我慢する必要さえなく完全に熟睡していたのでした(笑)
さっそく、ポカリスウェットをガボガボ飲む。
『うまいっ!』
のどや体が渇水しきったときのポカリは・・・・最高!!!
しばらくして先生が破砕後のレントゲンを持って回診にやってきた。
レントゲンを見ると、ほとんど結石の形が変わっていないし、位置もずれていない・・・(・_・;)
『これはまとまって見えるけど、砂状になっているかもしれない。まだ判断できない』との事。
ただ石の上部10mm弱は欠けているようなので、その部分は壊れたらしい。
結局、私の場合、破砕の痛みなどは非常に楽だったようだ。
噂ではすごく痛いとか、背中の麻酔が痛いとか、色々な事を聞いていたが・・・。
結石の痛みを経験した人からすれば、我慢できる程度の痛みなら、痛みとは言わない。
また、石の大きさや、色んな要因でかなり個人差があるようだ。
酒飲みの人は麻酔が効きにくいだろうし結構痛いかも?(笑)
この文章を書いている現在まで、あの半身浴が気持ちよかったという同意は他の患者からは全く得られない。
私の場合が特別なのだろうか? 鈍感なのか? 私の場合、石が1/3くらいしか割れておらず、中心部分(多分元の核となった石のまわり)がほとんど割れていない。
破砕術中の痛みは、もしかして『割れて飛び散る結石が暴れるから腎臓の内側に痛みが走る為』であるとすると、
私の場合あまり痛みがなかったのも納得できると言う物である。。(涙)
予想通り、ポカリが赤ワインになって大量に出てきた。 軽量カップの底を覗くが、石や砂らしきもは全くない。 人間は赤い物を見ると神経が緊張するようにできているとか、これは血の色だから。。。 らしい。 赤い尿と言うのは痛みが伴わなくても結構気色悪い物である。
30分後また尿意。今度は赤くないし、濃くもない。
腎臓からの大きな出血はもうないと言う事でよさそうだ。
破砕後に腎臓の内部に出血がみられる人が時々いて、こういう人の場合輸血が必要になったりするし、入院期間も延びてしまうらしい。
18時頃に24時間ぶりの食事をとる。
病院の食事は味気ない。
この歳になると確かに濃い味の物はあまり摂らなくなってくるがそれでも病院の味付けはとても薄い。
しかし、お腹がすいているのでとてもおいしかった(^^ゞ
食後はすっかり元気になって煙草を吸いに行った。
『おう、帰ってきたのか。痛かったか?』等と聞かれるが、私の元気な顔を見れば皆わかるようだ。
隣のベッドに入ったおじさんが煙草を吸いに来た。
話をしてみると明日私と同じ温水の破砕装置で破砕をやるそうだ。。
私が今日破砕をやって今は元気な事、あまり痛みがなかったこと等を教えると少し安心していたようだった。
ちなみにこの人は健康診断で結石発見された人で自覚症状みたいなものは無いようである。
(と言う事は・・・・きっと痛いかもね・・・^^;)
点滴の針と短いチューブは、入院中は使うので腕に残したまま。
この違和感があって最初寝付きにくかった。
と言う事で
初めての破砕、しかもハードな方の機械を使ったにもかかわらず、
それほど大変だったという感想もなく無事 破砕術は終わりました。
後から思えば『初めての事だらけ』で楽しかったですよ。(^^)